この投稿は、2020年5月5日にFacebookに投稿した記事を、一部修正した上、教室ブログにも掲載させて頂いたものです。
●ミュージックチャレンジ 音楽の受け渡しクラシック音楽の普及のためのミュージックランドからの音遊びです。参加するには、好きなクラシック曲を1日一曲で五日間5曲、そして1日1人だれか一人に繋げてください。
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ピアノ友達のT.A. さんから渡されたバトン、今日から1曲ずつ紹介していこうと思います。
1曲目: きらきら星変奏曲
1778年、モーツァルトが22歳の時に作曲したピアノ曲。神童モーツァルトが、可愛らしい「きらきら星」の歌詞を口ずさみながら作曲した天真爛漫なピアノ曲のイメージを個人的に持っていましたが、間違っていました。
当時「きらきら星」の詩は存在せず、この曲の起源はフランスのシャンソン”Ah! Vous dirais-je, Maman”(あのね、お母さん)にあるのです。これがなんというか、ずいぶんとアダルトな内容の詩で、早熟でも知られたモーツァルト(6歳にして、マリー・アントワネットにプロポーズしたエピソードが有名)が、さらにその傾向を加速させ、成人後に取り上げた題材としては納得できる気もします。
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※歌詞を一部抜粋
Hélas, Maman ! Un faux pas
Me fit tomber dans ses bras.
ああ! お母さん、私踏み外しちゃった
彼の腕に飛び込んじゃった。
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興味が湧いた方は、ぜひ下記のリンクをご参照ください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8D%E3%82%89%E3%81%8D%E3%82%89%E6%98%9F
さて、十数年前からクラシックピアノを習っているのですが、その先生に指摘されてハッとした事があります。
「岩倉さんは、変奏曲がお好きなんですね」
それまで特に意識した事はなかったけれど、言われてみたら確かにその通り。昔から即興のスキルを褒められる事が多かったのですが、そのオリジンは、遊びとしての「耳コピー」そして「変奏」を多く行なっていた事と、深い関係があると思います。
シンプルな主題を、あれやこれやと手法を変えながら、バリエーション豊かに広げていく変奏曲。色々な引き出しを学ぶのに有効な手段の一つです。特にそれが、天才モーツァルトの手によるものならば尚更。
ABCソングとしても知られるシンプルな主題の後、12のバリエーションが展開され、それぞれで色々なテクニックが身につくので、練習曲としても良く出来ています。(個人的には第6変奏が一番苦労しました(^-^; )
コード分析的に言えば、主要3和音(C:ドミソ、F:ファラド、G:ソシレ)だけで構成されるシンプルな素材だけに、変奏に向いた遊びの余地は沢山あります。この主要3和音を7thコードに変換してブルージーなベースをつくり、他の代理コードも少々あしらいながら、即興的に遊んでみました。Stay Homeの気晴らしついでにご覧ください♪